NOWHERE NOWHEREの香りには、それぞれに紐づくストーリーとイメージビジュアルがあります。
これらは、調香師が香りに込めた想いや経験、メッセージなどを表しています。
ぜひ情景を思い浮かべながら、香りに向き合ってみてください。
それは、あなたのための香りになるはずです。
#A24 | Floral Amber
木蓮や金木犀をブレンドした
品のあるアンバーフローラルの香り
さらさらと砂が落ちていく。
窓際に咲く朽ちることのないその花に、彼女は永遠を見る。
そこは 0 と 1 の間。
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【ジェンダーレス・エイジレス・タイムレス】
これらはNOWHERE NOWHEREブランドを築く上で、重要視している要素の1つです。
例えばフレグランスにも、男性性・女性性を象徴するような香りは数多く存在します。その中にも長く愛され続ける名香たちがありますが、NOWHERE NOWHEREでは、どちらかに偏ったと思えるような香りは意図して排除しました。
また、私の中にある「男性っぽい⇔女性っぽい」「流行っている⇔古ぼけた感じ」といった固定概念のような感覚。
ブランドに関して何かを決断する時、少なからず私自身が「あまりにも○○っぽい」と感じてしまったのであれば、NOWHERE NOWHEREにはそぐわないものとして、選択肢から外しています。
それは、個の主張を尊重する世相を逆撫でしないため…ではなく、無意識的に性差や年齢差を感じてしまうような香りは、受け手の選択肢を制限してしまうと思い、そうした「枠」のようなものを取っ払ってしまおうと考えたためです。
それを象徴するのが、この#A24の香り。
夕暮れ時、窓際に飾られたドライフラワーを横目に、過去を慈しみ、これからのことを憂う。
時が止まった感覚とはまた違い、「朝と夜」「生と死」「動と静」過去と未来…何かと何かの狭間を行き来するような不思議な感覚に呑まれる。そんな一瞬を切り取りました。
その時間は、決して焦りを感じたり悲観的に向き合うものではなく、それをそれとして受け入れるような、無に近い感覚でただ「今」を見つめている、時間という規則性の強い概念から逸脱した感覚です。
フローラルノートにあたる香りですが、決して華々しいフレッシュなノートではなく、かといって生のエネルギーが完全に消失したような枯れ果てた香りでもなく、瑞々しさと乾きの中間に位置するような香りに仕上げました。
「どちらかであること」を強いられることもなく、「流行りもの」でもなく。
特定のカテゴリにいる人々を満たすでもなく、最先端でもレトロでもなく。
誰しもの心を無条件で満たすような香りになれば、作り手冥利に尽きるというもの。
#A24が、色んな方の手に取っていただける香りになることを願います。
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